街中に「健康には○○が良い」という言葉が溢れていますね。
どれも間違ってはいませんが、1つを実施するだけで健康を維持することは難しいものです。
普段の生活に取り入れやすいことをご紹介しますので、今日から早速実践してくださいね。
「笑うと気持ちが晴れる」
「笑うとなんだかスッキリする」
と感じる方が多いと思いますが、
笑うことの効果が医学的にも認められてきました。
1976年アメリカのジャーナリストであるノーマン・カズンズ氏が発表した闘病体験記で、
人間が持つ自然治癒力、それを手助けする「笑いの力」の驚くべき報告でした。
日本でも1990年代に盛んに研究が行われ、
1994年に”日本笑い学会”が設立されています。
(聞きなれない言葉は飛ばして太字を読んでくださいね)
NK細胞というがん細胞やウィルスなど、
身体に悪影響を及ぼす物質を退治しているリンパ球の一種があります。
“笑い”によって脳が刺激され、
情報伝達物質の神経ペプチドが活発に産生され、
血液やリンパ液を通じて体内に流れだし、
NK細胞の表面に付着し、NK細胞が活性化されます。
健康な人の身体にも、
1日5,000個程度のがん細胞が発生しているため、
体内にある50億個のNK細胞が活性化することで、がんや感染症の予防に繋がります。
特に、がん患者さんや糖尿病の方が漫才を聴いて大笑いした後は、
がん患者さんはNK細胞が活性化し、
糖尿病の方は血糖値の上昇が抑えられるという結果が出ています。
キラー(natural killer; NK)細胞は、
文字どおり生まれつきの殺し屋で全身をパトロールしながら、
がん細胞やウイルス感染細胞などを見つけ次第攻撃するリンパ球です。
生まれながらに備わっているからだの防衛機構である自然免疫に
重要な役割を担うと考えられています。
笑うと、免疫のコントロール機能をつかさどっている間脳に興奮が伝わり、
情報伝達物質の神経ペプチドが活発に生産されます。
“笑い”が発端となって作られた”善玉”の神経ペプチドは、
血液やリンパ液を通じて体中に流れ出し、
NK細胞の表面に付着し、NK細胞を活性化します。
その結果、がん細胞やウイルスなどの病気のもとを次々と攻撃するので、
免疫力が高まるというわけです。
笑いにより口角を上げることで、「快楽ホルモン」のドーパミンの分泌が促されポジティブになれます。
笑顔になることで、「幸せホルモン」のセロトニンが分泌されるため、
ストレスが軽減され、血行が良くなります。
また、セロトニンは、自律神経の副交感神経を高める役割を担っており、
血管の拡大を促し心拍数を減少させ唾液の分泌を促進させるなど、
リラックスした状態になることができます。
笑うことで副交感神経が高まり自律神経のバランスが整うため、
安定した精神状態を維持できます。
“笑える毎日”のコツは、日ごろから自分でおもしろい話を考えて周囲の人に話し、一緒に楽しむこと。
・笑うと脳が活性化されて、記憶力がアップします。
・”笑い”によって脳波のα波が増えて脳がリラックスできます。
・意志や理性をつかさどる大脳新皮質に流れる血液量が増加するため、脳の働きが活発になります。
・体内に酸素がたくさん取り込まれるため、血のめぐりがよくなって新陳代謝も活発になります。
・笑うと脳内ホルモンである「エンドルフィン(=脳内麻薬)」が分泌されるため、
多幸感を与えられ、またモルヒネの数倍の鎮痛作用で痛みが軽減されます。
・「セロトニン(=幸せホルモン)」が分泌され、リラックスした状態になれます。
・呼吸が活発になり、酸素消費量も増え、内臓が体操してる状態になるため、
エネルギー消費もアップします。
・大笑いすることで、内臓全体や顔の筋力トレーニングにもなります。
・血糖値上昇が抑制されます
・関節リウマチの症状の改善に役立ちます。
年齢とともに面白いと感じることが少なくなり、笑う回数も減ってしまいます。
そんな方は「作り笑顔」を心がけましょう。
「自然な笑い」も「作り笑い」でも動かす表情筋は同じであるため、
笑いによる効果は変わらないと言われています。
口角を上げ、幸せホルモンの分泌を促し、
ストレスホルモンを減らして免疫力をアップしていきましょう。
©2023 TSUNAGARUCRAFT